たらのブログ

備後エリアでオン、オフバイクに乗っています

暖かい2024年の幕開けです!

改めて テネレ700 実走インプレ

テネレ700も林道デビュー完了。

そろそろ自分としての評価を一旦まとめておきます。

思うがままにつらつらと書いていきますね。

 

まずうちのテネレ700の状態です。

・足回り

フロントリヤ共にテクニクスのソフトスプリング。

シートもリンクもノーマル。

減衰力はスプリングレート変化分を純正相当に合うように調整。

これにより若干リヤが1Gでの沈み込みが多めになっています。

その分の姿勢あわせでフロントの突き出しを+5mm。

シートの幅は広いですが、実際の所ハイシートWRよりも足つきはかなりイイです。

 

タイヤはノーマルタイヤのまま。純正指定の空気圧F2.2 , R2.5に対して、

今回の林道はF2.3、R2.5でオンもオフも走りました。

とにかくリム打ちだけは避けたかったので。

 

・エンジン周り

エキパイがSP忠男のPowerBox。サイレンサーはノーマル。

2000~4000rpm位までのつながりが純正よりもスムーズですね。

 

・ガソリン

テネレ700はレギュラー指定。ただ、これまでの癖で何度かハイオクを入れてしまったことがあります。

パンチのある感じはハイオクがいいのですが、スムーズなつながりという面ではレギュラーが遙かに上。そしてハイオクは走り方によっては温間の再始動性が悪くなります。

と言うことで今回の林道は終始レギュラーで走行。

 

・林道用の荷物

以前は振り分けバッグで行きますと言いました。

でも荷造りしたらぶかぶかで持て余すくらいしか荷物が無かったので、定番のトレックフィールドのシートバッグとしました。

リヤシートの上に丁度収まっていい感じです。

これでもWRの高いリヤフェンダーよりも跨ぎやすいというのがいい!

こんな仕様で今回四国へ行きました。

 

まずはオンロード。

やはり車重に対して制動力が弱めなので、制動距離は気をつける必要があります。フロントはくそ握りするつもりじゃないと止まらない!って思うことも。この感じはオンバイクでは全く経験できないでしょう。

リヤブレーキもペダルストロークの長さ、剛性感の無さからいくら踏んでもきかない印象があります。

フロントはオフでの有効性から納得出来ますが、リヤはなんとかしたい。

マスターシリンダーサイズを上げる、フルードを換えるとかやってみたいです。

これはR1とかTracer比でもあるので、気にならない人も多いと思いますが、ビッグオフってこんなモノなの?とちょっと疑問。海外のtenere forumでも、「sooo soft」なのでupgradeしたいがいい物無いか?って意見が出ています。

※最近のYAMAHAはオンロード車の多くがリヤブレーキの剛性感がない車種が多いですね。これってABSの影響もありますが、昔のリヤロックしやすくて危ない時代からの反省なのでしょうか。

ちなみにうちのWRは操作剛性をあげておき、ブレーキフルードの種類でタッチを調整しています。

 

それ以外は前後の荷重移動を使ってきっちりと走れば、思った以上に曲がりますし、街中などは4速固定でずっと走れるくらいフレキシブルなエンジン。

高速での追い越し加速も全く不満なし。シフトダウン無しでもそのまま加速可能。

 

フロントブレーキが弱い分、ピッチングを思ったより簡単には誘発できませんが、これは減衰力をもうちょい下げてやって調整してみます。

 

そしてF21inch大径タイヤによる直安の良さが光ります。

車体もXT660Xの世代よりも遙かに剛性感のあるフレームなので、不安定な挙動は出てきません。

タイヤもリヤより先にフロントが端まで使える感じ。

多分21inchのフロントは舵の付き方が大きいんでしょう。

 

そしてオフロード。

一番驚いたのが、エンジン回転。

今回は平均速度でWR比-10km/h位でゆっくり走りました。

このゆったりペースだと、Max3000rpmで2-3速だけでずっと走ることが出来ます。

スロットル一定で、ギヤも固定。

そして半クラのみで速度調整するように走るのが楽です。

実はこれでも上り坂をぐいぐい登っていきます。

スロットルをこれ以上開けるとやばいかも?と感じたことと、エンストはビッグオフでは致命傷になりそう。そんな思いから速度調整を半クラとリヤブレーキでやったというのが正直なところですわ。

下りのエンジンブレーキもいい感じなので、やや半クラの使用量が減るくらい。

リヤブレーキの速度コントロールは相変わらず微妙ですが、エンブレが使いやすいのと、いざというときのフロントブレーキが信頼できるので不安も無し。

 

その上、想像以上に純正タイヤがオフでグリップします。

ブロックで引っかけるのではなく、車重の重さを使ってコンパウンドが地面をつかむ感じで、土でもガレでも登らない不安は一切無い。

多分よほどの連続ヌタでなければ、このままでも行けそうですよ。

 

またタイヤサイズにも意味がありそう。

テネレ700は一般的なビッグオフサイズ、F 90/90 , R 150/70 で、WRのF 80/100 , R 120/80 から1~3サイズアップです。

ここまで太いと、同じ石などを踏んでも左右にはじかれるのではなく、単純に上下に動きます。これが結構効きます。

またばね下が重くなり回転によるジャイロ効果増大も相まって不思議な安定感。

細いタイヤが使えるようにスペアホイルでサイズダウンしようかと思っていましたが、競技に出るわけじゃないので、不要だなと分かりました。

 

現時点の印象はこんな感じです。

まだまだビッグオフ乗りとしてはビギナーですが、テネレとともにちょっとずつ生長して行けたらと思います。

 

 

おまけでうちの他の子、WR250R,YZF-R1と3台を続けて連休に乗ったことで、いろんなことが見えてきました。ちょっとネタとして紹介します。

 

・テネレは取り回しが重いけど、乗ったら軽いよ?

そんなことないです、走っても重いです(笑)

重量というよりは、フロント、リヤの幅広大径タイヤの大きい慣性から来るモノだと思われます。これが思った以上に主張が強い。でもこれが安定感に繋がっているのでビッグオフらしいと言えるのかな。

それに比べてR1のひらひら感は本当に軽さを感じます。もう股の下に4気筒の1000ccがあるなんて思えないくらい。

一方SSの取り回しはハイグリップタイヤの粘りが路面をくわえて意外と重いですよ。

 

・ビッグオフってツアラーに最適だよね?

オフ~舗装林道を走らないならば、普通のオンツアラーをオススメします。

フルパニア化した上での単純なツアラーとしての使い安さはTracerの方が上だと思います。テネレ700はどうしても重心が高いので、いろんな面で気を遣うことが多いです。フル積載で土壇場でのアジリティはTracerの方がやはり上だし、チューブレスなのもいろいろと楽。もちろんオンロードに限りますけどね。

 

・足つきは悪いの?

決して良くはないですが、ハイシートのWRよりも断然いいです。ノーマルシートと同じくらいかな。あとはシート幅がテネレは広く、表皮が滑りにくい処理なので、とっさの時に足が出ないことがあるかも。

 

・林道でABS切った方がいいの?

 ABSオンのままで普通に走れます。よほどオーバーペース気味でコーナー侵入し、横向きながら走るのでなければオフにする必要はありません。

下りのリヤブレーキでの速度コントロールがやや速度が落ちないのか?と思うこともありますが、そういうときはフロントを使っちゃえばいいのです。

フロントがロックしないので、激下りでもフロントを十分に使えます。これはWRにはない大きなメリット。

R1のABSも普通にサーキットを走るときはオンのままで十分に行けます。岡山国際サーキットだと、1分50秒くらいまではそのままでもOK。

意外と最近のABSっていいですよ。

 

・バリオフタイヤじゃないと林道は走れないの?

泥濘路じゃないという前提であれば、純正タイヤの林道でのグリップは結構いいです。

軽量車だとブロックのグリップに頼る必要がありますが、重量があるとタイヤを路面に押しつける力が強いため、トレッドラバー自身が路面をつかんでくれます。この特性を活用出来るような空気圧選定も重要ですね。

激ハードなことをするのでなければ、オンオフからちょっとオフより位で十分じゃなかろうかと。