タイトルの、「Carry yourmomentum to the apex.」
これは1988年に発売されたサーキットライテクビデオ、Ride towinの中でKenny Robertsが言っていた言葉です。
バイクに乗り始めて30数年、この言葉の意味が今年になってやっと分かった気がします。
この「momentum」と言う言葉を、慣性力とか「力」のディメンジョンでとらえるとイメージが合いません。やはり「運動量」ととらえる方がいいでしょう。
ストレートで得られたバイクの運動量をapex(=コーナーの頂点、実際にはクリップ)まで持って行けとKennyは言っています。
岡山国際サーキットを走り始めて丸7年。楽しく走るのもいいのですが、次のステップに上がるために何かを始めたいなと。そこで思いついたのがより小さなサーキットでの反復トレーニング。それから今年はTOHOレーシングさんのタカタ走行会に参加してきました。
こういったコースだと、突っ込みでがんばってもタイムは全然伸びてきません。それどころか繰り返す忙しいブレーキ操作で右手がぱんぱんになるばかりです。
それよりは早めのブレーキングから早く寝かせていくと、上下荷重がしっかりかかり、その結果、立ち上がりの速度の伸びが違います。
ストレートで得た運動量をサスをしっかりと沈めるエネルギーへと変換し、立ち上がるときにはそのエネルギーを放出しつつスロットルを開けて前に出る。
この進行方向の運動量が最小になるときに、位置エネルギーが最大となる。つまり速度が一番落ちてサスが一番沈んだポイントがapexであるべきだ。と言うことなんですね。
コーナーリング進入時の運動量を上下方向の位置エネルギーに変換すること。
これがkennyのいうCarry your momentum の意味だとワタシなりに理解したわけです。
実際には多くの方は感覚的にこんなことを感じていて、普通にできているんでしょう。
一般道経験が長く、歳を取ってからスポーツ走行を始めたためこういう所を理屈で納得しないとなかなか前に進めないのがおじさんなのです。
昨年秋ぐらいからこんなことを感じ始め、2016年でそれなりに体感することができはじめたので、 来年こそは一つ弾けてみようかな。