実は代車でSEROW250をお借りしていました。
代車はキャニスターが付く前の型。
この型が一番現存数が多いんじゃないでしょうか。
SEROWって、結局自分で購入することはありませんでしたが、身の回りで誰かが常に乗っていたこともあり、初期型から、この型まで大体すべて乗ったことがあります。
その中で、個人的にはこの型と、225cc最後の225Wが一番印象に残っています。
225Wは究極の二足二輪を実現した一つの完成形だと思っています。
7年前のサマーフェスタで乗ったのが最後だったかな。
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この時点でリヤのディスクブレーキもついています。
マイナーでWEになって、チューブレスになったのかな。
当時は何でチューブレス?なんて思っていましたけど、IRCツーリスト全盛の今を見越していたのか。
ただし225ccはさすがにパワー不足を感じることも多かった。
その後の250化でずいぶんと楽になりましたが、一方で250化は評価も分かれましたね。
車体も大きくなりましたし。250ccで完全に地位を確立したのは、キャブからインジェクションになった頃からでしょうか。
改めて空冷エンジンをじっくり観てみると、
クランクケースがでっかいですね~
キックアームの取り付け跡が未だに残っているというのも歴史を感じます。
でもこのエンジンのフィーリングが結構良くて、侮れません。
圧縮比が高すぎない4stシングルというのは、本当に扱いやすい。
SEROWの本当の偉大なところは、コンパクト目の車体とか、足とかよりも、このエンジンだと思っています。
ちょっと脱線して。
近年はハード系エンデューロがヨーロッパでは流行していて、EDマシンにガミータイヤでガンガン走っていますね。これらのレースではトップ選手がほぼ全員2stになっているのが気になっていました。
昔は2stは速いが登らない、4stは開けておけば登る と言われていました。
ところが今の4stは燃焼効率を追求し高圧縮比になり、高回転でのパワーは出ますが、低速の粘りが無い。路面をつかむことが難しいエンジンになってきたようです。
一方で、燃焼制御が進んだ2stがいい感じに昔の4stのような特性を持ちながらも、軽さと拭け上がりの良さで活躍しているように感じます。
この昔の4stの良さを持ち続けているのがSEROWのエンジン。
しかもインジェクションになって、始動性も良く、高回転も結構イケる。
これがSEROWの最大の強みかと。
でもこの先の規制対応に向けて、こんなエンジンをシングルのままで、しかもALL NEWで作るのは難しいんだろうなあ。
ここからSEROWを進化させるとしたら、
チェーンガイドは両側から挟むタイプにしたいですね。
これではあまりチェーン外れの対策にはならない感じがします。
フロントブレーキは、2pot片押し。
昔はきかないブレーキというイメージがあったのですが、今のは結構止まります。
このクラスオフ車の主流のNissinが進化したのに、進化が止まった感じが残念。
リンク式のシフトペダル。
仲間内でも複数の人が走行中に緩んで脱落させています。
部品点数が増えてトラブルの原因になるだけなので、オフはダイレクトでシンプルにしたい。
ハブダンパー内蔵のリヤスプロケ。
このおかげでスプロケの選択肢が無くて、皆さん苦労してます。
ハブダンパー、必要ですかね?
引き継いでほしいものとしては、
シート~リヤキャリアまでが綺麗に平面になる積載性。
こういうの助かるんですよね。
あとは、シートとステップの上下位置が狭い、サスのストロークを取りたいなどもありますけど、これで手を入れると普通のオフ車になってくるので仕方ないかな。
H社、K社がEURO5対応のオフ車を出してきているので、是非YAMAHAも頑張って欲しいです。