2年前に発売されたMICHELINの新世代タイヤ。
モトクロス、クロスカントリー、エンデューロをカバーする公道走行可能タイヤです。
もともとAC-10という伝説的な長寿タイヤがありその後継の位置づけです。
AC-10の市場での流通も終わったくらいで、今後はこちらがメインになりますね。
AC-10を以前履いたときのインプレはこちら
AC-10のネガ要素として、オンロードでの性能、特に濡れたアスファルト上での低グリップが気になっていました。これがTRACKERでどうなったか注目です。
TRACKERのMICHELIN推奨空気圧は、オフロード想定で、
Front 1.2 bar (17.5 psi) min 1.0 bar (15 psi)
Rear 1.2 bar (17.5 psi) min 1.0 bar (15 psi)
公道走行可能なタイヤでメーカー保証の範囲を考えると、下限が1.0barと言うのも頷けます。高めで走る私としては安心材料にもなります。
で今回は、以前のAC-10との比較の意味もあり、1.3barで走ってみました。
今回TRACKERを履いて、最初に感じたのは、フロントのアンダーがAC-10ほど酷く出ないこと。
確かに回り混んだコーナーでは、フロントがアウトに逃げる感覚は出ます。
その量的なイメージとして、AC-10 >> TRACKER > TR-8,ED03 と言うところ。
驚くようなことは無く、十分に対処可能なレベルです。
堅いブロックが横力でコケるという感じがしないところが進化のポイントでしょう。
オフに入ってからは感覚的にはAC-10に近い安心感がありますね。
ガレの直進性としては、ED03>TR-8>AC-10=TRACKER という感じで、保舵はしっかりする必要があります。でも振られる力の角が取れたようなフィーリングなので、びっくりしない。
一方でキャンバー路面でも意外とまっすぐ走りやすい。これ面白いです。
リヤグリップはコンパウンドの変更によるグリップの向上が感じられますね。
触った感じかなり柔らかいですが、欠けたりもげたりすること無く綺麗に摩耗します。
激開けしたときのグリップはどのタイヤも同じようなモノですが、低開度でのグリップ、坂の途中からの再発進時のグリップは信頼できますよ。
リヤの信頼感は TRACKER > TR-8 > AC-10,ED04 という感じ。
そして何が信頼できるって、濡れた舗装路、苔むした舗装路のグリップです。
AC-10から格段の進化で、下手すればMT-21よりも安心できるかもしれない。
コンパウンドの影響が大きいと思いますが、リヤの縦バネが効いている気がします。
今回リヤのサイズは最近のタイヤ特性を生かしやすいのでは?と思い、
120/90を選択しました。
ノーマルサイズの120/80よりもハイトがあり、空気圧高くてもタイヤ本体の縦バネが相対的に低く、ブロックをうまく路面に押しつけることが出来ていそうです。
これが最近のガミータイヤの設計トレンドでもあり、うまく生きた気がします。
100/100,110/100と言ったサイズもあるので、面白い使い方が出来そうですよ。
最後に耐摩耗性。まずはリヤ。
林道と一般道で140km走ってこんな感じ。
予想通りというか、ED04などの短寿命系と同じくらいですね。
リヤは1,500km位で交換になると思います。
一方フロントは、
AC-10ほどのこりぎ偏摩耗は出ないかもしれない。
これならリヤ2セットフロント1セットで行けるかな。
ロードノイズは良くはありませんが、TR-8よりは静かなくらい。
これは定番タイヤとしてリピート決定です!